GenkiGroupでは、移乗介助リフトや離床アシストロボットの導入など、積極的に福祉機器の導入を行っています。また力任せの介護ではなく、ボディメカニクスを取り入れた介護を推進しており、職員の肉体的苦痛の軽減はもちろん、ご利用者にとっても安心・安全な介護の実現に力を入れています。
GenkiGroupで働く以前は、別のデイサービスで勤務をしていました。その当時は、ボディメカニクスを理解したわけでもなく、福祉機器も充実していない施設であったため、毎日の入浴介助や移乗介助なども、すべて力任せ。当然、体力的にも辛く、毎日が苦痛に感じていました。
他の職員も腰を痛めてしまうなど、肉体的な理由から退職してしまう方も多くいたんですね。
特に私自身は体格が良いわけではないため、どうしても力に頼ってしまいがちです。そして私ひとりでの介助が厳しい場合は、男性職員を呼んだりと複数人で介助する必要があり、手間と時間がかかってしまっていました。
また経験が浅い介護職員の場合は、ご利用者の気持ちを考えすぎるあまり、ご利用者に体を密着させず、たとえば移乗介助のときにへっぴり腰になっている状態で介助をしてしまうケースも多くあります。
そうした力任せな介助は、「ご利用者に痛い思いをさせてしまうのではないか」「ふらついてしまって怖い」「ご利用者に怪我をさせてしまったらどうしよう」など、介護職員にとって大きな不安にも繋がり、その不安はご利用者にも伝わります。
そのため、当時はこの仕事に対して「肉体的にも精神的にも辛い仕事」という印象を持ってしまっていました。
GenkiGroupで働き始めてまず驚いたのは、研修制度が充実していることです。内部研修はもちろん、理学療法士を講師として招く研修や、施設内にいながらビデオ講座で学ぶ機会もあり、正しい介助を学ぶ機会が充実しています。
現場ではスライディングボードと呼ばれる座位移乗の福祉機器を使う機会が多いのですが、実際に研修で体験したときは「こんなにもラクに移乗ができるのか」と驚きました。いままで力任せで、ただ持ち上げるという感覚で移乗させていましたが、いまはスッと移乗ができるようになり、ご利用者様に「うまくいったね」と言っていただけてとても嬉しかったです。
そしてボディメカニクスを学んでからは、足の置き位置などの体の正しい使い方を理解することができ、以前までとは比べ物にならないほど、体への負担が軽減されています。
また、ご利用者によっては離床アシストロボットや移乗介助リフトを使うこともあるのですが、こうした福祉機器の利用は介護職員の肉体的負担がないことはもちろん、力任せの介助のときに感じていた精神的不安もなくなりました。
いままで男性職員を呼んで複数人で介助していたのが、私ひとりでできるようになったというのも大きく、いまは自信を持って介助をすることができるようになりました。
力任せの介助は、ご利用者にも大きな負担をかけてしまいます。たとえば、ご利用者のことを強く掴みすぎてしまってアザをつくってしまう、また圧力をかけすぎてしまって褥瘡を招いてしまうなど、大きな怪我につながりかねません。
福祉機器を利用することにより、より安心・安全な介助ができるようになりました。実際にご利用者にお話を聞いてみると、「とてもラク」「ぜんぜん痛くない」とおっしゃっていて。逆に言えば、これまでご利用者に負担をかけてしまっていたのだなと。満足していただくためにも、福祉機器の利用は大事なのだなと気づきました。
そしてGenkiGroupでは、多くの施設で福祉機器の導入やボディメカニクスを取り入れた介助技術の向上を進めています。「介護は体に負担がかかる仕事」といった心配を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、私はいまそういった心配は必要ないなと感じています。
実際にいまは体の苦痛を感じずに働けているため、体を痛めて仕事を辞めるといった心配もなく、長期的に働くことができる環境があります。